予防歯科

予防歯科は、歯にトラブルが起こる前から歯科医院に通い、あらかじめ対処しておくことで虫歯や歯周病を防ぐ診療科目です。

原因となる歯垢や歯石などを除去し、初期の虫歯や歯周病がある場合には先に治療してしまうことで、歯や歯周組織へのダメージを防ぎます。

歯周病は口腔内で起こる病気ですが、全身に歯周病菌が巡って心筋梗塞や糖尿病などの病気の原因になることもあるため、決して軽視できません。

スウェーデン等の歯科先進国では、予防歯科が一般的です。 そのため、虫歯になる人もほとんどいません。

定期検診の重要性

歯にトラブルが発生してから歯科医院に行く人は多いのですが、実は自覚症状が出る頃にはかなり症状が進行しています。

治療に時間がかかり、虫歯の場合には歯がかなりのダメージを受けている状態であるため、治療しても元には戻りません。

定期検診を受けていれば、虫歯や歯周病になっていないかをチェックして、原因となる歯垢や歯石を除去することが可能です。

予防歯科の一環として行われる定期検診は、一定期間ごとに口内を検査することで、初期症状の虫歯や歯周病を発見できます。

PMTC

歯科医院では、歯の汚れを落とすクリーニングという施術を受けられます。

歯をきれいにするための施術ですが、特に効果が高い方法としてPMTCが挙げられます。

PMTCとは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の頭文字をつなげた名称です。

日本語では専門家による徹底した歯面清掃という意味になり、名前の通り専門家である歯科衛生士が行います。

専門のブラシなどの器具と、研磨剤などの専用の薬剤を用いて歯をきれいにしていくため、高い効果を発揮するでしょう。

PMTCのメリット

歯は、虫歯や歯周病などのさまざまなトラブルが起こることがあります。

特に、奥深くや歯間に挟まった食べカスは、歯を磨くだけでは落としきれません。

口内に残った汚れを放置していると、細菌によって分解されプラークが産生されます。

プラークには、虫歯や歯周病の原因菌も含めた多くの細菌が含まれていて、中で細菌が増殖していきます。

プラークができたまま放置していると、やがて固まって歯石になってしまい、どんなに丁寧に歯を磨いても落とすのは至難の業となってしまうでしょう。

PMTCを早い段階で受けると、食べかすやプラークなどを徹底的に落とすことが可能です。 歯磨きでは落としきれない汚れをきれいに落とすことができ、歯石になっていても奥深くまで除去できます。

PMTCを受診するペース

汚れを溜めない為には、間を空けずにPMTCを受ける必要があると思っている人もいますが、実はあまり頻繁に受けても意味はありません。

食べかすやプラークは急激に大量に増えることはなく、少しずつ蓄積されていくものです。

ゆえに、プラークが歯に付着するまでには一定の時間が必要です。

PMTCを受けるペースは一般的には3か月ごとですが、口内の環境は人によって異なります。

もっと頻繁に受けたほうがよい人もいれば、６カ月おきなど期間を空けたほうが適している人もいるでしょう。

PMTCを受けるときに口内の状態を確認してもらえるため、虫歯や歯周病になりかけている場合は、初期段階で発見できます。

施術を受けるペースは、歯科医院と相談してみてください。

PMTCは、専用の薬剤や器具を用いて歯をきれいに清掃する、専門的な施術です。

既述したとおり、歯に食べかすなどがついたまま放置していると、やがてプラークや歯石となり、虫歯や歯周病の原因となる細菌が増えてしまいますが、定期的にPMTCを受けて清掃してもらうことで、予防可能です。

PMTCを受けることで定期検診の代わりにもなるため、定期的に受けることをおすすめします。